2月18日 黒岳日和

今日は風もなくとても穏やか。気温も8時で−8℃ほど。久々に黒岳へ行くことにしました。

黒岳5合目まではロープウェイで。5合目へ着くと、これまた大雪山にしては珍しく風がありませんでした。
 

現在、リフトはスキー場用に架け替えられています。

夏に黒岳リフトに乗られた方はお気づきになるかと思いますが、スキー場仕様のリフトは鉄柱の一番上にロープを架け替えられています。積雪が2m以上あるので、夏山用のままだと埋もれてしまうためです。この時期のリフトは夏山とはまた視界の異なる風景が楽しめます★
しかし、現在は整備のためリフトは運休しています。今日はスキー場やその両脇の森に入り、7合目を目指すことにしました。

森の中は風もなく音もなく、静寂な雪の森。見慣れた景色なのに、いつもより何だか心に染み入ってくるようです。

 

雪の上には、エゾユキウサギの足あとが点々と続きます。エゾユキウサギは大きなカンジキを履いたような足が特徴。こんなにフカフカな深雪だと、ズボッと雪に足が抜けてしまうのですが、人間もカンジキをはくことにより、雪の上を自在に歩けます。エゾユキウサギも「カンジキ足」を使って、ピョンコピョンコと森の中を跳ね回っているようです♪
 

森の中には、暖かい雪布団に覆われたものが沢山あります。大雪山の厳しい寒風にさらされるより、雪布団に覆われた方が植物たちは暖かいのですが、これは随分と分厚い雪布団ですね★
 

強く厳しい風が吹きつける黒岳のあちこちには、シュカブラが見られます。シュカブラとは風で作られる雪の風紋のこと。今日のような風のない穏やかな日は本当に珍しいことなのです。

7合目へたどり着くと、パトロール事務所と休憩所があります。冬期は閉まっており、すっかり雪に覆われています。

7合目まで、と思っていましたが、今日は雪の感じもよく、気持ちの良い穏やかな日射しに誘われて、もう少し先まで行ってみることに。
7合目を過ぎると、とたんにダケカンバが多くなり、しかも夏には自分の遥か上に梢があったダケカンバが、積雪により低く見えます。木自体もまばらになってきます。
  

サクサクと歩き、マネキ岩がすぐ近くに見えてきました。

マネキ岩の左手には、赤岳や小泉平が見えています。

冬のその美しい姿を初めて見て、もっともっと!と頂上を目指しそうになりましたが、下りのロープウェイ最終時刻もあるので、マネキ岩下あたりで引き返すことに。
黒岳からは、ニセイカウシュッペ山と朝陽山、屏風岳など白く雪をかぶった山並みが一望できます。夏山の登山道とは異なる場所を歩いていたので、見るもの見るものが珍しく、アドレナリン全開!でした!!
 

山から下りた後は、やっぱり温泉!層雲峡は山にも温泉にも恵まれています♪

photo・文/木守りりんご