8月7日 リクマンベツ砂防えん堤現場見学

今日は層雲峡から車で10分ほどのリクマンベツ川の砂防えん堤等の現場見学に行ってきました。
このリクマンベツ川、大雨が降ると大荒れし、国道がすぐ通行止めになってしまいます。そのため、ここでは現在、砂防えん堤等をつくっていますが、それら大規模施設は自然に出来る限り配慮した形としてつくられていました。
魚が出入りできるようにスリット式にした砂防えん堤↓


この素材は腐食にも一応強いものを使用しているそうです。また形状も今までの砂防えん堤にはないデザインで、強度も高められているとのこと。


このえん堤の壁には地元の素材でということで石狩川の砂を材料としているそうです。


えん堤より上流部の森はほぼ伐採せずに残してあります。
もっと上流にはこの砂防えん堤に水を流す道をつけるために、えん堤がもうひとつあるようですが。

このリクマンベツ川渓流保全工においては、工事後、出来るだけ早く周辺植生が回復出来るように様々な対策・課題があるようです。周辺にある植物を植樹していくのもそのひとつです。
また、リクマンベツ川の水量などもモニタリング調査を行っています。
よく、ダム工事後の川の水量が激減したという話も聞くので、そのようなことがないように今後も継続して皆の目で見守っていく必要があると思われます。

またひとつ気になるのは、去年の8月28日にこの場所で見たのんびりと林道を歩くエゾライチョウのこと。
2007年8月にみたエゾライチョウ

現在の様子

こんなに工事車両が出入りする陸万の森のどこかにあのエゾライチョウは生きているのでしょうか。人命と自然の間で、少し複雑な気持ちになりました。出来るだけ早く植生が戻り、生き物たちがもとの生活に戻れると良いなと願います。


photo・文/Shibataro