9月9日 展望360度のユニ石狩岳

 ユニ石狩岳の登山道は山裾をゆるやかな傾斜で回り込んで、十石峠の手前から急な斜面を登ります。
道は平坦な林、日本庭園風、ガレバ、急斜面のハイマツ帯と変化に富んでいます。

心癒される自然庭園
印象に残ったのは白や黄緑色のコケ類です。その中で赤い実をつけた植物やウラシマツツジなどの紅葉はとてもきれいです。

ゴゼンタチバナ ウスノキ
イワツツジ ウラジロエゾイチゴ
苔とウラシマツツジ イソツツジ

突然鳴兎園の看板が現れ、そこを過ぎたところにあるガレバの登山道にはナキウサギの声が聞こえ姿が見え隠れしていました。

ガレバの下の沢には花がまだきれいな状態で咲いていて、200mも歩かない距離に違う季節があるような不思議な体験でした。

ミソガワソウ ヤマガラ

オオバミゾホオズキ

その沢すじを登りながら・・・

ふと振り返ると、山のメッセンジャー2人が登っている赤岳が見えました。
紅葉の赤岳銀泉台
まっすぐ突き当たりを上に登ると十石峠、十勝三股方面の景色が広がり遠くの山々が一望できます。

景色を堪能して向きを変えた途端に、虹!紅葉の山と山を結ぶように虹がかかっていました。その向こうに赤岳・緑岳などの山々が見えるのですが、山の上は黒い雲で被われていました。前のブログ「9月9日 大雪山、初降雪!」にあるように、この虹を撮っているのと同じ時間に山のメッセンジャー"木守りりんご"と"ダガバジ"は、赤岳で今年初めて降った雪の写真を撮っていました。層雲峡.comだからできる情報収集スタイルでは?と自己満足しています。

ユニ石狩岳の頂上まではそこから方向を変えて、ほぼ直登ですが、見た目より楽な道でした。
ユニ石狩岳

登るに従って、石狩岳や音更山、はるか向こうには赤岳の左延長線に高根ガ原が見えてきます。

後の高い山が石狩岳
後の高い山が音更山
遠くに雪田の残る高根ガ原
(※沢に残るのが雪渓で斜面に残るのは雪田だそうです。)

周りの山やユニ石狩岳の稜線の紅葉を眺めながら登る登山道は、緑のハイマツの間に鮮やかな草紅葉のコントラストがきれいです。


ハイマツ帯の登山道

この山のハイマツは背丈がとても低く20〜30cmぐらいの高さに這っています。今日も風が強く、しっかりと足を踏みしめないと飛ばされそうでした。ハイマツの気持ちが分かるような気がしました。

地面に張り付いているハイマツ

頂上は1756m、高い山ではないのですが、360度見渡せるとても魅力的な山です。初心者でも登りやすいという山でもあります。春には花が咲き誇っていたことを思わせる痕跡があちこちにありました。春にまた登ってみたいと思います。

photo&文  KEI